北九州はフィクションか2015/10/24

鹿児島の人間にとって、北九州というのはつかみどころがない。
鹿児島はいわゆる3S、桜島、焼酎、西郷さん、と特徴がはっきりしている。そんな単純じゃない、と時には言いたくなるが、実際、単純。
それに対して、北九州といえば、何?わからん。
長年、そんな気持ちの悪い思いをしてきたが、実は北九州をよく知る人にとってもそうなんだと今日知った。
北九州市立文学館での企画展「ブンガク最前線」に行ってきた。
初日のイベントで、朝毎読・西日本4紙の文芸記者座談会があるというので。今川英子館長が司会。
その中で繰り返し言及されたのが、北九州の混沌、カオス。
いわば鹿児島と対極だ。
だから北九州からはクリエーターがどんどん登場する。
芥川賞、直木賞の人口比率が高い。
単純な鹿児島からはそういう人が出ない。
北九州は旧5市だと個性も土着性も豊かなのに、、、
朝日の鳥居氏が「北九州というものがあるのか」と問題提起。
それを受けて今川館長が「北九州という言葉自体がフィクション的。北九州といったときにイメージ出てこない」と。
やはり、そうか。部外者が北九州をつかめないのは当然だったのだ。
平成の大合併で、鹿児島に南九州市というのができた。
明らかに北九州を意識したネーミングだが、鹿児島の人間にとっても一体かつてはどの町なのかイメージできない市になってしまった。
それは北九州と同じ運命を背負ってしまったのだなあ。

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