カミュの「ペスト」2020/03/14

武漢コロナウイルス禍で、アルベール・カミュの「ペスト」が言及されるのを目にするが、同書では苦い思い出がある。

高校の時、近所に世界一セーラー服の似合う美少女がいた(半世紀近く経った今でもそう思う)。

彼女とは高校が違ったので、通学のバスで見かけてから、毎朝うっとりと眺めていた。

おくての私も卒業間際になってなんとか決死の覚悟で口をきくようになった。
話し下手なので、せっせと自分の好きな本やレコードをプレゼントした。

カミュの「異邦人」や倉橋由美子の「暗い旅」、ケニー・ロギンスのファーストソロアルバム・・・どれも非常に気に入ってもらえた。

気をよくした私は、もっと彼女に贈りたいと、カミュの代表作である「ペスト」を渡した。
が、全く受けなかった。

それはそうだよね。疫病の話なんて、意味が分からない。

大学は地元と東京の遠距離だったので、恋愛関係は2年生の時に破れた。
ふられたわけではない。彼女がモテたからだが、うまくいかなくなった理由の一つに「ペスト」があったような気もする。

今回の武漢禍の記事で、彼女、カミュの「ペスト」を思い出してくれたらいいな。会いたいなあ。

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