天文館の書店事情 ― 2026/10/21
鹿児島市の繁華街・天文館には、物心ついた頃から春苑堂、金海堂、吉田書店といった本屋があって、学生時代は天文館に出れば必ず行っていたし、社会人になっても新聞社から近かったこともあって暇さえあれば店内をぶらついた。
それが全国的な紀伊國屋書店VSジュンク堂書店の二大大型書店寡占化の波に鹿児島も呑み込まれて、いつしか春苑堂も金海堂も消えてなくなった。
そんな中、地場の岩崎産業が鹿児島市中心部の林田ホテルを買収して「いわさきホテル」とし、その中に「ブックジャングル」という大型書店をオープンした。
なかなか面白い店で、紀伊國屋やジュンク堂のようななんかマニュアル化された画一的に整然とした店内ではなく、ややビレッジバンガード的な、店名同様にジャングル的なワクワク感があって、大好きだった。
地場の大型書店という新しい存在は光っていた。
同ビル一階には面白い酒屋もあって、「岩崎、センスいいじゃん!」と喜んでいた。
ところが移り気な社長はあっという間に「いわさきホテル」を潰して、あろうことかさら地にしてしまったのだ。
どんなに失望したことか。
それからは鹿児島中央駅の紀伊國屋書店と、天文館の丸善ジュンク堂書店(2店舗)という形に落ち着いている。
ところが、鹿児島を離れていて全然知らなかったのだが、2024年3月には丸善天文館店がホビーショップの駿河屋に代わったという。
このため天文館の書店はジュンク堂書店鹿児島店(マルヤガーデンズ6階)だけになってしまった。
もっとも2022年に開業した「センテラス天文館」の4・5階には市立図書館の「天文館図書館」もできており、市民は特に困ることはないかもしれない。
しかし、紀伊國屋書店やジュンク堂書店といった県外資本は時代の流れに左右されやすく、永遠に当てにできるものでもない。
天文館にも「町の書店✕シェア型書店」が必要かもしれない。「ほんまる天文館」のような。
早く出来ないかなー! そしたら棚主になる。
それが全国的な紀伊國屋書店VSジュンク堂書店の二大大型書店寡占化の波に鹿児島も呑み込まれて、いつしか春苑堂も金海堂も消えてなくなった。
そんな中、地場の岩崎産業が鹿児島市中心部の林田ホテルを買収して「いわさきホテル」とし、その中に「ブックジャングル」という大型書店をオープンした。
なかなか面白い店で、紀伊國屋やジュンク堂のようななんかマニュアル化された画一的に整然とした店内ではなく、ややビレッジバンガード的な、店名同様にジャングル的なワクワク感があって、大好きだった。
地場の大型書店という新しい存在は光っていた。
同ビル一階には面白い酒屋もあって、「岩崎、センスいいじゃん!」と喜んでいた。
ところが移り気な社長はあっという間に「いわさきホテル」を潰して、あろうことかさら地にしてしまったのだ。
どんなに失望したことか。
それからは鹿児島中央駅の紀伊國屋書店と、天文館の丸善ジュンク堂書店(2店舗)という形に落ち着いている。
ところが、鹿児島を離れていて全然知らなかったのだが、2024年3月には丸善天文館店がホビーショップの駿河屋に代わったという。
このため天文館の書店はジュンク堂書店鹿児島店(マルヤガーデンズ6階)だけになってしまった。
もっとも2022年に開業した「センテラス天文館」の4・5階には市立図書館の「天文館図書館」もできており、市民は特に困ることはないかもしれない。
しかし、紀伊國屋書店やジュンク堂書店といった県外資本は時代の流れに左右されやすく、永遠に当てにできるものでもない。
天文館にも「町の書店✕シェア型書店」が必要かもしれない。「ほんまる天文館」のような。
早く出来ないかなー! そしたら棚主になる。
今日の一言(今村翔吾) ― 2026/10/17
今はまだ、小さな作家事務所でしかない私たちですが、これからもっとたくさんの仲間を集めて、大きなうねりを生み出していくつもりです。この本を読んでくださったみなさんにはぜひ、今村翔吾の挑戦を見守っていただきたい。そして、叶うなら、書店を守るために、本の世界を守るために、あなた自身は何ができるのかを考えてみてください。一緒に戦いましょう。
〜今村翔吾『書店を守れ!』祥伝社新書、2026年3月〜
今村さんはシェア型書店「ほんまる」を東京神田の神保町でやっていて、2店舗目の「ほんまる銀天街」がこの11月1日に愛媛県松山市の銀天街にオープンする。
今村さんは作家ながら以前から「きのしたブックセンター」や「佐賀之書店」という書店を経営していて、次に形を変えて「複合型書店」をやろうと考えた。
ただ、書籍以外の商材を並べたり、カフェやジムを併設するような複合型書店では、おまけのおもちゃに主役を奪われたお菓子のようなものだと氏は言う。本末転倒、あるいは庇を貸して母屋を取られるというべきか。
そこで書店にシェア型書店を併設することを氏は考えた。
これなら店舗の3割がシェア型書店で残り7割が通常の書店だったとしても、そこには本(と雑誌)しか売られていないのだから、来店者からすれば10割書店だ。
今村さんはそう構想したわけだが、神保町本店はオール・シェア型書店としたそうだ。
そして松山市の2店舗目は「一般書店✕シェア型書店✕カフェ」という3業態の複合型書店になっているらしい。
今村さんの狙いは全国展開。
経営難に直面している「町の書店」も、売り場面積の一部を「ほんまる」にすることで収支をある程度改善できるという。
「立地さえ良ければ、書店はまだまだ『オワコン』ではありません。けれど、立地が良いところに出店したら、地代が重くのしかかり、経営の難易度が跳ね上がります。『町の書店✕シェア型書店』の複合型は、このジレンマを解決するための私なりの回答です」
これは目が離せないゾ。
〜今村翔吾『書店を守れ!』祥伝社新書、2026年3月〜
今村さんはシェア型書店「ほんまる」を東京神田の神保町でやっていて、2店舗目の「ほんまる銀天街」がこの11月1日に愛媛県松山市の銀天街にオープンする。
今村さんは作家ながら以前から「きのしたブックセンター」や「佐賀之書店」という書店を経営していて、次に形を変えて「複合型書店」をやろうと考えた。
ただ、書籍以外の商材を並べたり、カフェやジムを併設するような複合型書店では、おまけのおもちゃに主役を奪われたお菓子のようなものだと氏は言う。本末転倒、あるいは庇を貸して母屋を取られるというべきか。
そこで書店にシェア型書店を併設することを氏は考えた。
これなら店舗の3割がシェア型書店で残り7割が通常の書店だったとしても、そこには本(と雑誌)しか売られていないのだから、来店者からすれば10割書店だ。
今村さんはそう構想したわけだが、神保町本店はオール・シェア型書店としたそうだ。
そして松山市の2店舗目は「一般書店✕シェア型書店✕カフェ」という3業態の複合型書店になっているらしい。
今村さんの狙いは全国展開。
経営難に直面している「町の書店」も、売り場面積の一部を「ほんまる」にすることで収支をある程度改善できるという。
「立地さえ良ければ、書店はまだまだ『オワコン』ではありません。けれど、立地が良いところに出店したら、地代が重くのしかかり、経営の難易度が跳ね上がります。『町の書店✕シェア型書店』の複合型は、このジレンマを解決するための私なりの回答です」
これは目が離せないゾ。
今日の一言(小さな図書館) ― 2026/10/16
メイガンはとりあえず、おもしろかったけれどもう読まないとわかっている本を手放そうと思っていた。引っ越すときに運んできたが、どちらにしても置き場は限られていて、ほとんどは埃をかぶるばかりだった。別の誰かに譲れば、読んで楽しみ、役に立ててくれるかもしれない。
〜ナオミ・クリッツアー『陽の光が消えた町で』から「小さな図書館の司書さまへ」、桐谷知未訳〜
〜ナオミ・クリッツアー『陽の光が消えた町で』から「小さな図書館の司書さまへ」、桐谷知未訳〜
西荻マイルストーン! ― 2026/10/13
たった一つの本棚にどう本を並べれば興味を持ってもらえるのか。
そのヒントを得たいと、「一箱古本市」の仕掛け人、南陀楼綾繁さんの本を読んでみた。
そのうちの一冊、『町を歩いて本のなかへ』(原書房)には早稲田の話がたくさん出てくる。
そう、南陀楼さんも同じ早稲田だったのだ。
彼のほうがちょうど10歳下なので、思い出の食堂はほとんどかぶらない。
しかしうれしいことにジャズ喫茶の「マイルストーン」が2003年の文章に出てきた。
南陀楼さんが書いているように、高田馬場には「穴蔵型」の「イントロ」と、開放的で明るい「マイルストーン」という対称的なジャズ喫茶があった。
私は地下のイントロでマイルスの「パンゲア」や「アガルタ」を大音量で聴くような学生だったが、たまにマイルストーンに行ったこともよく覚えている。
(所属していた雑誌サークルの名も「マイルストーン」だったが、それはあまり関係ない)
南陀楼さんはイントロよりマイルストーン派だったようで、2009年の一文に再び「マイルストーン」が登場する。
それによると、なんとマイルストーンが古本喫茶になったというのだ。
それはちょっと行ってみたい!と検索すると、なんとなんとマイルストーンは2019年に閉店していた。
しかし、しかし、である。
マイルストーンは西荻窪で復活したというのだ。
西荻窪といえば、私が学生時代3年暮らした思い出の地だ。
そこにマイルストーン?
出来過ぎじゃないか。
もう東京に行くこともあるまいと思っていたが、ちょっと行きたい。
それにしても高田馬場の「マイルストーン」開店は1976年。
私が入学の年だったのだ。いろいろ重なる。
そのヒントを得たいと、「一箱古本市」の仕掛け人、南陀楼綾繁さんの本を読んでみた。
そのうちの一冊、『町を歩いて本のなかへ』(原書房)には早稲田の話がたくさん出てくる。
そう、南陀楼さんも同じ早稲田だったのだ。
彼のほうがちょうど10歳下なので、思い出の食堂はほとんどかぶらない。
しかしうれしいことにジャズ喫茶の「マイルストーン」が2003年の文章に出てきた。
南陀楼さんが書いているように、高田馬場には「穴蔵型」の「イントロ」と、開放的で明るい「マイルストーン」という対称的なジャズ喫茶があった。
私は地下のイントロでマイルスの「パンゲア」や「アガルタ」を大音量で聴くような学生だったが、たまにマイルストーンに行ったこともよく覚えている。
(所属していた雑誌サークルの名も「マイルストーン」だったが、それはあまり関係ない)
南陀楼さんはイントロよりマイルストーン派だったようで、2009年の一文に再び「マイルストーン」が登場する。
それによると、なんとマイルストーンが古本喫茶になったというのだ。
それはちょっと行ってみたい!と検索すると、なんとなんとマイルストーンは2019年に閉店していた。
しかし、しかし、である。
マイルストーンは西荻窪で復活したというのだ。
『Jaz. in』030号連載第21回「田舎でジャズ喫茶」(東京ローカル編)は最近新店のオープンが続く西荻窪に昨年暮れ開業した「西荻マイルストーン」です。店主はレコード会社ディレクターとして、いきものががりを中心に数多くのアーティストを手がけ、定年退職後の現在もフリーランスとして活動中です。 https://t.co/hGnDrlTMrH
— ジャズ喫茶案内*Jazz Kissa (@jazz_kissajp) April 18, 2026
西荻窪といえば、私が学生時代3年暮らした思い出の地だ。
そこにマイルストーン?
出来過ぎじゃないか。
もう東京に行くこともあるまいと思っていたが、ちょっと行きたい。
それにしても高田馬場の「マイルストーン」開店は1976年。
私が入学の年だったのだ。いろいろ重なる。
棚の入れ替え ― 2026/10/11
書肆侃侃房‼️ ― 2026/10/08
カナダの詩人アン・カーソンがノーベル文学賞を受賞した。
代表作の『赤の自伝』はなんと福岡市大名の出版社、書肆侃侃房(しょしかんかんぼう)が出している。
すごいね、書肆侃侃房!
書肆侃侃房は天神で書店もやっていて、一度行ったことがあるが、詩歌に特化していたため、その後は足が遠のいていた。
紀伊國屋書店新宿本店では、在庫のあった訳書は光速で完売したそうで、これからしばらく書肆侃侃房はてんてこ舞いになるのでは?
代表作の『赤の自伝』はなんと福岡市大名の出版社、書肆侃侃房(しょしかんかんぼう)が出している。
すごいね、書肆侃侃房!
書肆侃侃房は天神で書店もやっていて、一度行ったことがあるが、詩歌に特化していたため、その後は足が遠のいていた。
紀伊國屋書店新宿本店では、在庫のあった訳書は光速で完売したそうで、これからしばらく書肆侃侃房はてんてこ舞いになるのでは?
村上春樹大放出なるか!? ― 2026/10/07
私は『海辺のカフカ』(2002年)を最後に村上春樹を読まなくなったが、大学時代の1979年、デビュー作『風の歌を聴け』に衝撃を受けて以来20年余、翻訳を含めた彼の作品をかなり読んできた。
レイモンド・カーヴァー全集など恐らく今では貴重だと思うが、もし明日8日村上春樹氏がノーベル文学賞を取ったら、こうした本を一棚書店に大放出しようと思っている。
さて、どうなるか。
今年も厳しいとは思うが、一応、下馬評には上がっている。
レイモンド・カーヴァー全集など恐らく今では貴重だと思うが、もし明日8日村上春樹氏がノーベル文学賞を取ったら、こうした本を一棚書店に大放出しようと思っている。
さて、どうなるか。
今年も厳しいとは思うが、一応、下馬評には上がっている。

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