反対者は晒し者2023/06/14

今国会の真の焦点であるLGBT法案の衆院本会議での採決で、自民党の高鳥修一議院は「おなかが痛い」と言って退席した。

同じく同案に反対の杉田水脈議員は、本会議に欠席して採決に参加しなかった。

政治家でも、大勢に逆らうときにはこんな惨めなやり方をしなければならない。

私にも経験がある。

おそらく会社を辞める前年、2007年のことだったと思うが、会社の重要案件を審議する株主総会か臨時株主総会だったかが開かれた。

会社の無意味な、というか、大失敗の本社移転強行以来、頭に来ていた私は、こんどこそ反対の意思表示をしなければならないと思い詰めていた。

株主総会といっても、社員持ち株会社なので、出席者は全員社員だ。

4、500人が一つの部屋にぎゅうぎゅうに集まった。

株主総会は社長が司会をするが、そのときは総務部長クラスが議案を説明し、採決に入った。

まず、「議案に反対の方はご起立ください」という。

いいですか?
反対の人は起立ですよ。賛成の人は起立じゃないんですよ。

私は意を決して起立した。
数人が立った。

4、500人の中の数人ですよ。

見たら秒で数えられるのに、総務部長は一向に「反対は〇人、よって議案は可決されました」と言わず、反対者をずっと立たせたまま。

要は皆の前で晒し者にしているのだ。長い長い時間だった。

屈辱の思い出である。