降格人事2023/07/19

新聞社を辞めてもう15年。
当ブログでもいろいろ書いてきたし、もう書きたくはないのだが、世間の出来事を通してどうしても思い出すことがある。

中古車販売会社のビッグモーターで、異常な降格人事が常態化していたという。

私もやられたことがある。

退職するにあたり、最後の2カ月ほどだったか、体調不良のため診断書を提出して休職してから退職した。

私は編集局編集部副部長だったのだが、休職の間に編集局付となり階級も副部長待遇へワンランク降格になっていた。
しかも、その連絡は私に一切なかった。

それを知ったのは退職に関する説明会のときで、私と同時に辞めた同期の男と退職金を比べてみて分かった。

同期の男はずっとヒラで、私はその時まですでに7年以上副部長をやっていたから、退職金の額にはかなり差があるはずだった。
ところが百万円も違わなかったので、その男が驚いた。
私は驚くというより、こんな陰湿な嫌がらせをやるかと呆れた。

ビッグモーターの場合、就業規則で降格を決めるには①対象者に弁明の機会を与える②賞罰委員会に諮る――必要があるのだが、その手続きが取られていなかったという。

新聞社の就業規則は新入社員のときにもらったものなので、現在どのようになっているか分からない。
しかし何かと世の中を批判する立場の新聞社であるから、自社の降格人事についても少なくともビッグモーター並みの規定はあるはずだ。

正常な手続きをせず、退職社員に損害を与えたのは、ビッグモーター並みの「異常な降格人事」と言っていいだろう。
しかも本人に最後まで降格を告げない不誠実さと悪質さは、卑怯と言うしかない。

新聞社には26年余も勤めて、それなりの恩義も愛着も感じているから訴えなどを起こす気はない(パワハラについても)。
現役の社員や志望者たちに少しでも参考になればと書いている。

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