ガラパゴス化が日本の生きる道2020/08/24


日本は1億2000万人の巨大市場であり、もともと内需だけでやっていけるので、海外と異なる仕様に対して〝ガラパゴス〟などと揶揄するメディアがいた。

しかし、ガラパゴスの何がいけないのか。

日本は江戸時代、寛永16年(1639)から嘉永6年(1853)まで214年間、清国とオランダの2国に限り、長崎港でのみ通商貿易するだけだった。

その結果、どうなったか。

浮世絵をはじめ、世界がとても真似できない日本文化が花開いた。
今でも、全国各地の町興しといえば、結局、江戸期の町を再現するということにほかならない。
このように鎖国は大変な財産、遺産を残した。

ガラパゴス化と対立するのは、グローバル化である。
グローバル化、世界標準、うん、いいことだ、と日本はこの何十年、突っ走ってきた。

それがいみじくも今回の武漢熱コロナ大流行で露呈したのは、グローバル化とは中国共産党にとって実に都合のいいものだったということだ。

共産主義国家の企業というのは国と一体だから何の規制もなく、やりたい放題にできる。
自由競争ではない。
あらゆる汚い手を使って、中国という国家に奉仕するための経済活動をやる。

実に不公平である。
中国人は日本の土地を購入できるが、日本人はできない。
なぜなら中国は全土が国有地で、民間の土地などは存在しないからだ。
共産主義という体制を最大限に生かして、世界を牛耳ろうとしているのが今の中国だ。

かつて資本主義の悪しき発達段階として、「国家独占資本主義」(国独資=こくどくし)なんてことが言われた。
広辞苑の定義では「独占資本の支配体制を維持・強化する手段として国家機関が最大限に利用される」とある。
資本主義を批判するための言葉であったのだが、まさに今の中国は国家独占資本主義である。

通常の資本主義国はかなうわけがない。
だから、日本は中国が自壊するのを待ち、それまではガラパゴスでやっていくのだ。