なぜ巨大地震の予想は当たらないのか2024/01/03

私が東京で学生生活を送っていた45年前から、首都圏直下型地震はいつ起こってもおかしくないと騒がれていた。
だから就職は東京ではしたくないと思ったほど、地震予知というのは人生に大きな影響を与える。

しかし、その後、首都圏直下型地震は起こっていない。
代わりに近年騒がれているのは南海トラフ巨大地震だ。
これが起こったら日本は壊滅的な被害を受けるといわれている。

しかしこれも起こらないまま、震度7を観測した大地震は別の場所で起こり続けている。ご存じのとおり震度7は最も大きく、これ以上はない。

1995年1月17日 阪神淡路大震災(M7・3)

2004年10月23日 新潟県中越地震(M6・8)

  11年3月11日 東日本大震災(M9・0)

  16年4月14日 熊本地震(M6・5)

       16日 熊本地震(M7・3)

  18年9月6日 北海道胆振東部地震(M6・7)

  24年1月1日 能登半島地震(M7・6)

いずれも首都圏でも南海トラフでもない。
なぜこれほど巨大地震は予知・予測できないのか。

それは端的に言って、地震噴火予知が学問になっていないからだと思う。
学者はたくさんいる。

私は南日本新聞で年間企画「火山と人間」の取材班の一人として、地震噴火予知連絡会のトップと親しくなって自宅まで招かれたり、ハワイでの国際火山シンポジウムを取材したりした。

火山学者(イコール地震学者)はどうも「地球の中のことは数万年単位であって短期のことはよく分からない」と言って憚らないところがあった。
分からないで済むのなら学問とは言えない。

今はもうそんな言い方は許されないだろうが、相変わらず地震噴火予知はできないのが現状だ。

東日本大震災後、観測網ははるかに整備されているようだが、それでも地震速報を発生の2、3秒前に出せるようになったくらいだ。

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