取材メモの考え方が青山さんとは真逆2024/08/10

青山繁晴さんが来月はじめに『反回想――わたしの接したもうひとりの安倍総理』という本を出す。

予告によると、帯にこんな文章が書かれるという。

「記者を18年と9か月、務めたときの原則があります。相手の眼を見て心を通わせ、メモ帳に根を落とさないことです。その代わり、相手の言葉を正確に記憶する、終わるとすぐにメモに起こす。電話も起こす。したがって本書の安倍さんの言葉についても、正確に言葉の通りです。」

私も新聞記者を26年やった(取材記者13年、内勤13年)が、青山さんのやり方は信じられない。
私は取材した相手のすべての言葉を一言一句もらさず全て、ノートにメモした。

そうしないと正確な原稿を書く自信がなかったからだ。
もちろん記事を書くときに全てを読み返すわけではない。
すばやくメモを取りながら、記事に使いそうな言葉にはさっと下線を引いているから、そこを中心に記事を書いていく。

おかげで、記事内容に相手から「言ったことと違う」とクレームがついたことは一度もない。

はっきり言って、青山さんが「相手の言葉を正確に記憶」したということには眉に唾を付けている。

私は神経質すぎたかもしれない。
私のようにすべてをメモする記者もいないだろうし、青山さんのように全くメモをしない記者もいないだろう。

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