験(しるし)なきものを思はず2023/11/27

伊藤博『萬葉集釈注』第2巻を読み進め、大宰帥・大伴旅人邸で開かれた宴での歌(328-351)まで来た。

旅人の歌。

験(しるし)なきものを思はずは一坏(ひとつき)の濁れる酒を飲むべくあるらし

[訳]この人生、くよくよ甲斐のない物思いなどに耽るより、一杯の濁り酒でも飲む方がましであるらしい。

私の人生はまさに、くよくよと過去を思うことに脳内のほとんどの時間を費やしてきた。
65歳にもなってこの「くよくよしている時間」がもったいないことにやっと気づいた(笑)。
残された時間は少ないのにこれではいけないと、今年、断捨離(過去との訣別)を決意し、実行中だ。

くよくよしている時間はない。とにかく前に進みたい!