「薄井ゆうじ」知ってる? ― 2011/03/29
薄井ゆうじという小説家を知っているだろうか。
おそらく、ほとんどの人が知らないだろう。
もったいない。
この人、村上春樹とほとんど才能的には変わらないと思う。
むしろストーリー作りは上じゃないだろうか。
作風はどことなく似ているが、村上春樹みたいな「臭い」文章じゃなくて、素直な文章だ。
それなのに、一方はノーベル賞候補で、
一方は全く売れていない。誕生日も11日しか変わらないのに。
(そんなものだ。)
なぜ、売れないのか。
それは小説そのものとは別なところに問題があると思う。
2つある。
まず、名前が悪い。
「薄井ゆうじ」って、いかにも薄っぺらな感じだ。(ゴメンナサイ)
幸(さち)薄そう。
これが同じ音でも、「臼井雄二」とかならまだよかった。
そして、小説のタイトル。
これほどタイトルの下手な人を知らない。
私がこれまでに読んだ本をランダムに書き出してみる。
雨の扉
青の時間
樹の上の草魚
満月物語
彼方へ
星の感触
……
まだまだあるが、この辺で。
どうだろう、このタイトルで本を手に取る気になるだろうか。
ところが、内容は素晴らしいのだ。
設定も聞いたことのないような設定に果敢にチャレンジしている。
例えば、「樹の上の草魚」は男でもない女でもない体に生まれた主人公。
「星の感触」はどんどん成長を続けて、ついには8mにもなってしまう男の話。
でも、タイトルは凡庸。せっかくの中身を想像させない。
これに対して、村上春樹の本はぱっと頭に浮かぶだけでも、
風の歌を聴け
1973年のピンボール
ねじまき鳥クロニクル
海辺のカフカ
……
うまい。タイトルだけで読みたくなる。
しかし、小説自体の出来は薄井ゆうじのほうがいい(と思う)。
(ただ、ひと言言っておかなければならないのは、「風の歌を聴け」を刊行時に読んだときの衝撃はすごかった。それだけは忘れない)
実にもったいない。
そもそも私が薄井ゆうじを知ったのも、
評判を聞いたわけでもなく、全くの偶然だった。
公募ガイドの通信添削を見ていたら、
薄井ゆうじ氏の講座がなんとなく面白そうで申し込んだのだ。
受講してしばらくしてから、
全く期待もなく薄井氏の作品を試しに読んでみた。
びっくりした。
こんな上手な人を知らなかったとは。
それから10冊以上は読んでいるが、外れがない。
(やや実録的な「社長物語」「社長ゲーム」はいただけなかったが)
それにしても、
この作者名と作品タイトル……。
惜しい。
おそらく、ほとんどの人が知らないだろう。
もったいない。
この人、村上春樹とほとんど才能的には変わらないと思う。
むしろストーリー作りは上じゃないだろうか。
作風はどことなく似ているが、村上春樹みたいな「臭い」文章じゃなくて、素直な文章だ。
それなのに、一方はノーベル賞候補で、
一方は全く売れていない。誕生日も11日しか変わらないのに。
(そんなものだ。)
なぜ、売れないのか。
それは小説そのものとは別なところに問題があると思う。
2つある。
まず、名前が悪い。
「薄井ゆうじ」って、いかにも薄っぺらな感じだ。(ゴメンナサイ)
幸(さち)薄そう。
これが同じ音でも、「臼井雄二」とかならまだよかった。
そして、小説のタイトル。
これほどタイトルの下手な人を知らない。
私がこれまでに読んだ本をランダムに書き出してみる。
雨の扉
青の時間
樹の上の草魚
満月物語
彼方へ
星の感触
……
まだまだあるが、この辺で。
どうだろう、このタイトルで本を手に取る気になるだろうか。
ところが、内容は素晴らしいのだ。
設定も聞いたことのないような設定に果敢にチャレンジしている。
例えば、「樹の上の草魚」は男でもない女でもない体に生まれた主人公。
「星の感触」はどんどん成長を続けて、ついには8mにもなってしまう男の話。
でも、タイトルは凡庸。せっかくの中身を想像させない。
これに対して、村上春樹の本はぱっと頭に浮かぶだけでも、
風の歌を聴け
1973年のピンボール
ねじまき鳥クロニクル
海辺のカフカ
……
うまい。タイトルだけで読みたくなる。
しかし、小説自体の出来は薄井ゆうじのほうがいい(と思う)。
(ただ、ひと言言っておかなければならないのは、「風の歌を聴け」を刊行時に読んだときの衝撃はすごかった。それだけは忘れない)
実にもったいない。
そもそも私が薄井ゆうじを知ったのも、
評判を聞いたわけでもなく、全くの偶然だった。
公募ガイドの通信添削を見ていたら、
薄井ゆうじ氏の講座がなんとなく面白そうで申し込んだのだ。
受講してしばらくしてから、
全く期待もなく薄井氏の作品を試しに読んでみた。
びっくりした。
こんな上手な人を知らなかったとは。
それから10冊以上は読んでいるが、外れがない。
(やや実録的な「社長物語」「社長ゲーム」はいただけなかったが)
それにしても、
この作者名と作品タイトル……。
惜しい。
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