楽天市場に再入荷のお知らせ2025/02/01

お待たせしました。
1月23日から品切れになっていた楽天市場に、9日ぶりに『林芙美子が見た大東亜戦争』が入荷しました。37冊も!


今日のひとこと(どころじゃない!)2025/02/02

今回のフジテレビ問題のほぼ全てがこれで分かるので保存しとこう。

私もこのブログで古巣のことを批判し続けているが、長谷川豊さんは在籍中から〝アナウンス室会〟で「いつか大問題になりますよ」と、「変えなきゃ、変えなきゃ」と言い続けて、最終的に嫌われて干されていじめられて、そして辞めたのだという。
うらやましいね。
私なんか何か言おうにも自分が話下手だというコンプレックスが強くて何も言えなくなっちゃうのよ。

鉄挺は鉄斧か②2025/02/03

昨年12月21日付で、よく博物館に展示してある「鉄挺=鉄素材」は鉄斧ではないか、と問題提起した。

写真は中国の鉞(まさかり)である。
まさに鉄挺ではないか。

鉄鉞戟(てつえつげき)という。
前漢~後漢、前2世紀~後3世紀と、かなり長い間使われた武器で、日本にも伝わったことは間違いない。

九州国立博物館4F第3室に16日まで展示。

今城型相似墳について2025/02/03

大野城心のふるさと館へ「発掘された日本列島2024」を観に行った。
内容は多岐にわたるが、まずは古墳から一つ。

群馬県藤岡市の七輿山古墳は、継体天皇の墓とされる今城塚古墳と〝相似墳〟であるという。
飾ってあった円筒埴輪は、地元の技法とは隔絶しており、今城塚など近畿の古墳と類似しているという。

小澤太郎(久留米市文化財保護課)の論文「岩戸山と今城塚」に、今城塚古墳の相似墳として挙げられている中には七輿山古墳はない。

①断夫山古墳(名古屋市熱田区の熱田神宮公園内)
②味美二子山古墳(愛知県春日井市二子町)
③西山塚古墳(奈良県天理市、最近宿ができた)
④五ヶ庄二子塚古墳(京都府宇治市五ケ庄大林)
といったところだ。

①②は継体天皇2番目の后の目子媛あるいはその父親の尾張連草香、③は最初の后の手白香皇女、④は継体の擁立に深く関与した人物がそれぞれ被葬者として考えられている。

では、七輿山古墳の被葬者はどういう人物か?
『時空旅人』昨年11月はにわ特集号に、ちょうどその記述を見つけた。
七輿山古墳のある藤岡地域は、日本書紀安閑天皇2年(535)に緑野屯倉が置かれた場所。
被葬者は上毛野君小熊との説があるという。

さて、継体天皇の敵となった筑紫君磐井の墓とされる福岡県八女市の岩戸山古墳が今城塚相似墳であるとの前掲論文で小澤は「岩戸山古墳が寿陵であると考えるならば、築造以前に倭王権側によって今城塚型の設計が『配布』され、その貢献度によって規模が決定されていたのかもしれない」という。

さらに、昨年11月末の古代史研究フォーラムのトークセッションでは「同月の古代出雲シンポジウムで、天理市の別所大塚古墳が岩戸山と極めて近しい相似形であり、物部麁鹿火の墓候補の筆頭だとの発表があった」といい、ここは今後追及していきたい点である。

双脚輪状文=太鼓説を唱える2025/02/05


装飾古墳の文様の中で、スターは双脚輪状文だ。

スターだけに神秘に包まれ、何を表わしているか分かっていない。

私としては〝太鼓〟であると考えている。
ちなみに誰も言っていない。


百足塚古墳の埴輪は、宮崎県新富町総合交流センター「きらり」内資料館に展示されているようだが、展示は不定期とのことで行くときは確認が必要だ。

日本遺産は「筋の悪い事業」2025/02/06

文化庁は4日、文化財を観光振興に活用する「日本遺産」のうち福岡、佐賀両県の「古代日本の『西の都』」の認定を取り消した。2015年度の制度開始以降、取り消しは初めて。自治体など関係団体間の連携がなく、住民らの認知度が低いことなどが理由。一方、新たに「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽」を認定した。
 日本遺産は104件で変わらない。文化庁は上限を100件程度としており、取り消しで地域を入れ替え、数が膨らむのを防ぐ。25年度以降も必要に応じて入れ替える方針だ。
 審査は、文化庁の有識者委員会が地域の体制や人材育成など7項目の観点から総合点を算出。今回は15年度に認定され、21年度の審査で改善が必要とされた「条件付き認定」の4件と新規候補1件が対象だった。
 西の都は、集客の多い太宰府天満宮などから周辺に誘導する効果的な手法が地元の計画に十分記載されていない点も指摘され、総合点が最低だった。
ただ一定の水準は満たしているとして、改めて認定を目指す「候補地域」とする。
(共同)

日本遺産に深くかかわってきた某館長から、1年ちょっと前に小人数の会合で裏話を聞いていたので紹介したい。

共同通信記事の冒頭にもある「文化財を観光振興に活用する」がキーワードだ。

「日本遺産」は文化庁がやるより観光庁がやるにふさわしい「事業」であって、「価値づけ」ではないのだ。
そもそも、2020年の東京オリンピック(開催は2021年)までの観光政策だった!

某館長は「この事業は、文化財を金に換えようというもので、筋が悪い」と本音を吐露していた。

「ストーリー」というのもキーワードで、地域の歴史遺産や文化遺産をストーリーとしてパッケージ化、観光資源にする。「戦略的にやりなさいよ」と尻を叩かれる。
文化財の保存重視から「活用」重視への転換だ。

2015年度に太宰府市単独で日本遺産は認定されたが、その際、文化庁から、周辺地域を含めた古代日本の巨大な防衛構想等の視点をストーリーに盛り込むよう指示されていた。
その結果、2020年6月、福岡県の5市1町と佐賀県基山町の「広域型」に変更認定された。

某館長は「太宰府市を超えて広がったのは本当によかった。佐賀県まで入っている」と言うが、その半面、「取りまとめるのは県だろう?」という不満もあるようだ。

そのせいか沈滞気味となったのが今回の取り消しを招いたようだ。

Xでの反応を見ると、「取り消しって…もはや要る?wその称号」とか、「そもそも西の都とかいうカテゴライズに無理がある気がするけど協力しないと金出さんって感じが如何にも文化庁って感じ、地元なのでいろいろ活動してて昔から話聞くけどまあまあ偉そうなお役所である」と、なかなか本質を衝いたものが見かけられる。

私も日本遺産など返上でいいと思う。

今日のひとこと(「ぬ」が思い出せない)2025/02/08

今まで一番ハイペースでやったのは、1日で200ページです。キーボードを打つのも私は相当速いんですよ。
だけどこの間、たまたまペンで書く必要に迫られたんですが、全然スピードが出せないし、漢字が書けないので愕然としました。おまけに、ひらがなの「ぬ」が思い出せないんですよ。これはショックでしたね。
~森永卓郎さん(67)、産経新聞7日付「話の肖像画」⑦~


今、産経新聞で、亡くなった森永卓郎さんのインタビューを連載している。その中の一節。

森永さんは私と全く同い年だ。

だから、ひらがなの「ぬ」が思い出せないというのも他人事ではない。

私は今春から通信制大学に編入して歴史を学ぶ予定だ。
併せて学芸員資格課程も取るつもりなので、4年計画で行こうと考えている。

頭の衰えと、卒業するのと、追いかけっこだ。