わが家の下に埴輪窯 ― 2023/12/07
看板も何も出ていないので分かりにくいが、どうやらわが家のあたりは三沢蓬ケ浦(みつさわふつがうら)遺跡らしい。
ここでは2000年に、九州では非常に珍しい埴輪窯(5世紀中ごろ)が見つかった。
出土物は少なく、すべて家形埴輪の屋根の破片だった。
中で注目されるのは片流れの家形埴輪(左)で、全国的にも類例が少なく、今城塚古墳(大阪府高槻市)など古墳時代を通じて首長墳に採用されることがほとんどだという。
ちょうど10月に今城塚古墳も訪ねており、展示館で片流れの家形埴輪の写真も撮っていた。
左側の埴輪がそれで、屋根が片斜面になっていることから、片流れ造りという。
埋葬前の遺体を安置する殯(もがり)屋など、葬送儀礼で使用する家ではないかと考えられているらしい。
今城塚古墳の埴輪があまりに立派で、三沢蓬ケ浦遺跡の破片だけで片流れの屋根であるとは、素人目にはちょっと判断つきかねるが、ここで焼かれた埴輪は東に400mほどの横隈山古墳に並べられたと考えられている。
ここは整備されており、墳丘に登れる。切り株だらけだが(笑)。
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