いよいよ発売開始です2020/10/07

お待たせしました。

『花に風 林芙美子の生涯』は、Amazonと楽天ブックスで予約注文の形でしたが、在庫が整いました。

よろしくお願いいたします。

ウラ表紙2020/10/10

表紙はネットで見られますが、ウラ表紙は出ていないので紹介します。

表紙は桜で華やかですが、こちらは暗いです。
これには意味があります。

表紙は「花と風」、ウラ表紙は「雲と雨」を表現しています。
その理由は?
芙美子が残した詩に、この四つの要素が出てくるのです。

日本人にとって、ただ花と言った場合、桜を指します。
桜は華やか、かつ、散る哀しさ寂しさがあります。
風が吹くからです。

雲と雨は、基本的には気分を暗くするものですが、時には慈雨だったりもします。

つまり、この四つの要素は人生の喜怒哀楽そのものなのです。

「芙美子と戦争」から目を逸らさないで2020/10/14

『花に風 林芙美子の生涯』(海鳥社)は、15年前の2005年に書いた『林芙美子「花のいのち」の謎』(高城書房)を全面的に改訂したものだ。

2005年の旧版で一番分からなかったのが、芙美子の戦争中の活動だ。

戦争中の作品は全集や選集にもろくに入っていない。
実はたくさん書いているのだが、旧版執筆の時点で手に入ったのは『北岸部隊』(2002、中公文庫)くらいだった。
芙美子の戦時中の旺盛な執筆に対し、戦後、短絡的に「戦争協力者」という烙印が押されたためだ。
戦争中に書いた作品など読むにも研究にも値しないというわけだ。

このため、開高健の『ベトナム戦記』と『北岸部隊』とを比較し、戦闘シーンの描写の違いなどを考察してページを稼いだりした(笑)。

その後も、『戦線』(2006、中公文庫)、望月雅彦編著『林芙美子とボルネオ島』(2008、ヤシの実ブックス)が出たくらいで、芙美子研究から戦時中がすっぽり抜け落ちている状況はあまり変わらなかった。

しかし、近年、国会図書館のデジタルコレクションの充実で、林芙美子の昔の作品が簡単に読めるようになった。
芙美子の南京取材をもとにした『私の昆蟲記』などをもとに、昨年、『林芙美子が見た大東亜戦争』を上梓することができた。

一方、次作に尾崎ゾルゲ事件を核とした「朝日新聞と戦争と共産主義」をテーマに書こうと懸命に資料を読んでいた。

そんな中、北九州市立文学館に、戦争中、朝日新聞の記者が林芙美子宛てに書いた手紙がたくさん所蔵されていることを知り、これは全くこれまで誰も取り上げていなかったので、旧版の改訂に合わせて『花に風 林芙美子の生涯』にたっぷりと盛り込んだ。「朝日新聞と戦争と共産主義」の研究が役に立った。

林芙美子ファンでも、いわゆる自虐史観の影響で戦争のことを書くと嫌う人が多いようだ。
どうか目を逸らさないでほしい。あの戦争に学ぶことは多い。
昔の出来事じゃないのだ。今、日本はまさに危機だ。目を逸らしているだけでは平和は来ない。

もう一つのあとがき2020/10/16

拙著『花に風』には当初予定していた「あとがき」があったが、読み返すとどうも愚痴っぽいので差し替えた。

当ブログ読者だけに、そのあとがきを公開します。
クリックで大きくなります。

ちなみにここに出てくる部下の記者は女性です。
新聞社の始業時間は10時と遅いのですが、それでも毎朝きっかり5分遅刻してくる人でした。

尾道で私の本が買えるようになりました2020/10/20

【おのみち林芙美子記念館に本が置かれることになりました】
17日に友人二人と同記念館を訪れて、おのみち林芙美子顕彰会のお二人(写真右)と話しているうちに、私の本を館で販売したいという有り難い申し出がありました。
最新刊の『花に風 林芙美子の生涯』(海鳥社)と、前著『林芙美子が見た大東亜戦争』(ハート出版)の二冊です。昨日と今日で出版社二社と話をしてもらい、先ほどまとまりました。
今度の土曜日(24日)から置かれます。記念館は土日祝の13時から17時まで開いています。
尾道市が林芙美子の遺族から寄贈された遺品や原稿類を譲り受けて先月リニューアルオープンしたばかりで、とっても充実してますよ。尾道に行かれたらぜひお立ち寄りください。
奥には芙美子が小学生の時に一家が暮らしていた家が残っています。私が顕彰会の藤原会長に「その証拠は?」と厳しく(スミマセン)追及したところ、会長の祖母ミツさんが芙美子の10歳年上で、この家にいた芙美子を誘ってお風呂に行っていたといいます。尾道市からは「物的証拠がない」と言われて公認されてはいませんが、間違いないと言っていいでしょう。
本屋さん以外で本を置いてもらうのは初めてですが、こういうゆかりの場所に置いてもらうというのはいいですね。
他にも本を置いてくださる所があれば、ご連絡をお待ちしています。チラシだけでも結構ですよ。カラーのきれいなチラシがありますので、お申し出ください。記念館にも40枚ほど置いてきました。

【速報】城山ホテルに置けそう2020/10/24

鹿児島市内で最も有名なホテル、城山ホテル鹿児島(旧城山観光ホテル、林芙美子文学碑がある)のテナントショップに拙著『花に風』を置いてくれるそうです。

昨夕、ホテル側から連絡来ました。
出版社と話してもらいます。

土日をはさんで、私は月から水まで大阪に行きますが、その間には決まっているでしょう。
ホテルのSさん、尽力ありがとうございます。

新聞広告第二弾2020/10/25

今朝、南日本新聞に本の広告が出ました。