新しい資本主義とは2022/01/21

岸田首相の言う「新しい資本主義」とは何かがよく分からないといわれる。

私もそう思っていた。

しかし、ふと、考えた。

もしかしたら、新しい資本主義とは労働組合主義からの脱却ではないか、と。

それなら大賛成だ。

先進国の共産主義・社会主義とは、実質的に労働組合主義である。
賃金闘争を主体に、労使が対立・対決してきた。

典型的なのは旧三公社(特に国鉄)の労働組合である。
過激な闘争を展開し、組合員は全く仕事をしなかった。
会社に出てきても雑誌を読んで一日過ごすというような実態がよく言われていた。
会社も何も言わないから、極左活動家の温床ともなった。

私の会社も全労連系(共産党系)だったから、かつては毎春、年中行事のように賃金闘争、ストライキをやっていた。

しかし、だいぶ前から会社員の労働組合離れが言われている。
それは派遣社員が増えて組合員でない労働者が増えたことも一因だ。

それがここに来て、政府が経済団体に社員の賃上げを要請するようになった。

労働組合のお家芸である賃上げ闘争が、政府に奪われたのである。

最近よく耳にする「成長と分配」の二本柱。
この「分配」とは会社員(組合員)の賃上げ・待遇改善にほかならない。

私はだいぶ前から労働組合主義を乗り越えるイズムが出てこないものかと待望していた。

それは日教組、自治労、マスコミの労組が日本をダメにしているという認識からである。

政府が労働組合の代行までやってくれれば面白い。
こんなことは首相は口が裂けても言わないだろうが(左翼のお株を奪うわけだから)、実はこれが事の本質なのではないかと期待している。