直弧文について②2023/05/16

今度は王塚装飾古墳館(福岡県桂川町)の説明を使わせてもらう。

ご覧のように、広川町の石人山古墳が装飾古墳の中で最も早い(古い)。
ここにはなぜか前回述べた岡山の千足古墳が記入されていないが、同古墳は5世紀前半なので、石人山古墳と同じく直弧文の古墳としては最も古い。

故原田大六氏も直弧文のルーツを吉備の弥生式器台(前回で言う特殊器台)と見た。
縄文様(なわもよう)は立坂型→向木見(むこうぎみ)型→宮山型と変化するが、この宮山型にX線を加えたら石人山古墳の直弧文になると考えた。

原田氏ならではの言い回しでこう表現している。
「直弧文は吉備の宮山型縛縄の上にさらに筑紫のX状の一本線で呪術をもって再縛して生まれてきた」(『新稿磐井の叛乱』)。

現在の研究では、岡山の都月坂1号墳の特殊器台形埴輪の文様を都月型といい、これにはX字形があらかじめ見られる(前回URLを挙げた資料を参照ください)。

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