なぜ北海道・北東北だけが世界遺産に?2022/11/04

日本には縄文遺跡が9万か所もあるという。

ではなぜ、北海道・北東北の縄文遺跡群だけが昨年、世界遺産になったのか。

きっと比類ない土器や土偶、集落跡などが出ているのだろう…。

いや、待てよ。土器や土偶なら、長野や山梨、関東でむちゃくちゃすごいものが出ているが…?

昨日、大野城心のふるさと館で、北海道・北東北の縄文遺跡群世界遺産登録1周年記念福岡フォーラムがあった。

文化庁文化財調査官の鈴木地平氏によると、カギになったのはなんと「定住」だという。これは意外だった。

狩猟・採集社会であるにもかかわらず定住したという点で、人類が定住を始めるのは農耕社会以降であるという常識を覆したのだという。

なぜそれが分かるかというと、ここで土器の出番だ。
縄文土器のような重くてもろくてかさばるものを持って移動生活をすることはあり得ないというわけだ。

世界遺産一覧にも農耕以前の時代は少なく、生活の在り方や精神世界、集落の変遷など、ここまで克明に明らかにする資産は世界的にも稀だという。

また、同志社大の水ノ江和同教授によると、縄文文化の範囲は全く日本の領土に限られるという。

北は北方四島まで!
九州の向こうは対馬まで!
南は沖縄まで!

素晴らしい。やはり日本人の根底文化は縄文だ。

なのに、パネリストの2人までが「縄文人=お猿さん」という認識を示したのには失望した。

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