電子書籍を公開しました!2024/04/23

『城山崩壊』

オドケンとトリキョウの新聞記者同期コンビが難事件を解決する!

鹿児島県霧島市の花丸製菓が倒産した。負債総額は800億円超。同じ日の午後、突然、鹿児島市は未曽有の豪雨になる。中心部の城山が崩れ、花村製菓の常務宅が埋まる。倒産の当日、鍵を握る財務担当重役が崖崩れで死ぬとは!不思議だが、天災だ。偶然としか言いようがない。家を寸前で飛び出し、難を逃れた同社社長秘書の地頭園は大学で地質学を学んでおり、前年も崩れた城山の危ない状態は分かっていたはず。南国日日新聞記者の踊橋健一と鳥原恭子の同期コンビは、「崖崩れで人を殺せるか」と推理を展開するが次々と覆されていく。

330円ですので、お気軽にどうぞ💛
アマゾンのページに飛びます→https://amzn.to/49RPRw6

今日のひとこと(話す力)2024/03/06

どうしても声の大きい人や、その会でいちばん偉い人、あるいは地位の高い人、あるいは私のような喋り過ぎる人間を中心に会話は進み、気がつくと、ひと言も発することなくその場を後にする人がでてきてしまいます。
~阿川佐和子『話す力』~


日本の飲み会は必ずこうなる。だから行きたくない。
じっと何時間も人の話を聞いているつらさよ。

イギリスでは違う。
スコットランドを1カ月、ホームステイしながら回ったことがある。
あちらでは多人数の飲み会でも必ず2、3人に分かれてしゃべっている。
そして時々、相手を変えて、そうやって来た人皆と話をする。
全体を仕切る人なんていないし、会の間ずっと言葉を発せずにいる人もいない。

これはいい!と思って日本でもやろうとしたが、これが許されない。
6、7人の飲み会ってよくあると思うが、その全体に向かってしゃべるのは声も張らないといけないし、気後れするので、横の人と話そうとするとそれに介入してきて分派行動を許さないのだ。
全体が一つの話題のほうを向いた集団行動じゃないといけないという思い込み(いわゆる圧)がすごい。

何のためのコミュニケーション(飲みにケーションなんて下らん言葉があるが)なんだろうね。
サラリーマンはつらい。
いや、同級生同士でも同じだ。

これだから酒は一人で飲むに限る。


でも、中には〝分かってる〟人たちもいるようだ。
『話す力』の続き。伊集院静のゴルフ仲間の話だ。
伊集院静は座談の名手だ。

「ところが、そのコンペに集まった人たちは、誰もがそばの人とのお喋りに夢中になっています。伊集院さんがなんの話を始めようとも、誰も黙ろうとはしません。大きな声で伊集院さんが面白い話をしているのに、ろくに聞いちゃいないのです。(略)年齢や地位に関係なく、自由気ままにあちこちで勝手に会話が生まれる集まりほど楽しいものはない。そのとき私は合点しました」

そう、これこれ。
これがもっと日本にも広まるといい。


ところで、『話す力』を読んでいて、これを書いた阿川佐和子自身に話す力があるとは思えないのがこの本の最大の難点だ。

例えば、阿川は「『でも』を冒頭につけて会話をすすめる悪い癖があり、気をつけているつもりなのですが、つい出てしまいます」と書いている。

実は私も、妻に何か言うと、必ず「でも…」から始まる言葉が返ってくるのに長年悩まされてきた。
否定されて面白い人はいないだろう。
阿川も「でも」を「必ずしも逆のことを言おうとして使っていない場合が多い」というが、だったら「そうだね」と肯定の言葉を使ったらどうだろう。

『話す力』の最後の章。
「『そうだね』で家庭内は平和」という見出しがついているので、よしよしと期待して読むと、なんと、こんな夫婦の会話で終わるのだ。
「なんであなたはいつもそうやって私の言うことに反論するわけ?」
「いつもじゃないよ」
「ほら、また否定した」
「いつもってわけじゃないだろう」
「だいたい、いつもです。いつもそうなんだから」
……
やれやれ。

アンチ太宰派に捧げる書2024/01/03

アンチ太宰派に捧げる書。

「この男は、許さない」……女給お花の命を奪った男。

林芙美子が太宰治を〝成敗〟する。

豊田有恒さんの訃報が飛び込んできた2023/12/05

験(しるし)なきものを思はず2023/11/27

伊藤博『萬葉集釈注』第2巻を読み進め、大宰帥・大伴旅人邸で開かれた宴での歌(328-351)まで来た。

旅人の歌。

験(しるし)なきものを思はずは一坏(ひとつき)の濁れる酒を飲むべくあるらし

[訳]この人生、くよくよ甲斐のない物思いなどに耽るより、一杯の濁り酒でも飲む方がましであるらしい。

私の人生はまさに、くよくよと過去を思うことに脳内のほとんどの時間を費やしてきた。
65歳にもなってこの「くよくよしている時間」がもったいないことにやっと気づいた(笑)。
残された時間は少ないのにこれではいけないと、今年、断捨離(過去との訣別)を決意し、実行中だ。

くよくよしている時間はない。とにかく前に進みたい!

青山さん、総裁選出馬へ2023/10/19

青山繁晴ファンで独立講演会に出ている人なら既に知っていたことだが(独立講演会の内容は秘密厳守につき、これまで漏れなかった)、青山さんが新刊『戦』の末尾でついに来年9月の自民党総裁選への立候補を宣言した。



なぜか、「立候補を模索します」という慎重な表現にはなっているが。

私は青山さんを通じて自民党員となって2年目。
つまり投票権があるので楽しみだ。

ただ、私は岸田首相と青山繁晴さんの両方を応援しているという、おそらくあまりいないタイプ。
だから青山さんが岸田内閣に入るのがいいと思っている。

来年の総裁選に青山さんが出ても、勝つのは岸田さんだろう。
しかし、岸田さんは総裁選対抗馬の高市さん、河野さんを入閣させているように、青山さんを登用する可能性は大いにある。
そこが総裁選へ出馬する意義だ。青山さんは決してそんなことは言わないだろうが。

そして、まずは資源エネルギー庁長官になってほしい。
それからゆくゆくは防衛大臣だ。

『南京占領下の作家たち』2023/08/21

林芙美子だけでは売れないと二の足を踏む出版社が多いだろう。

日本軍占領下の南京を訪れた作家を調べると、ほかに大宅壮一、杉山平助、山本実彦、石川達三、木村毅(き)の5人が見つかった(昨年12/19付参照)。
彼らの作品を集成した本を出したい。
以下のラインアップになる。

大宅壮一「香港から南京入城」
杉山平助「支那と支那人と日本」
山本実彦「興亡の支那を凝視めて」
石川達三「生きている兵隊」
木村毅「名曲」
林芙美子「黄鶴」「河は静かに流れゆく」

これなら〝南京戦作品集〟の決定版だと自負する。
出版社に伏してお願いします。