初めてきちんとした評価を頂きました2020/11/30

facebookで下川正晴さんが拙著を的確に評価してくれた。
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【引用開始】
明治〜昭和を、激しく生きた女、を調べ尽くす‼️
宮田俊行『花に風 林芙美子の生涯』(2020)は、芙美子への愛着と取材力が結実した力作である。旧知の元南日本新聞記者。元台湾総督・長谷川清を、芙美子が上海で訪ねた事実をFBで教えてくれた。
一気に読んだ。とても面白い。芙美子の生涯を通じて、日本近現代の襞が明瞭に浮かび上がるのである。芙美子の故郷・桜島の古里温泉が、かつて人気の温泉街であったと初めて知った。西南戦争、桜島大爆発、大空襲という三大惨事が、鹿児島市民に深刻な影響を与えたことが、本書でよく分かった。
僕も芙美子には少なからず関心がある。『放浪記』『浮雲』は映画(成瀬巳喜男監督)で見たし、原作も読んだ。下落合の元住居も訪ねた。真の意味のプロレタリア(貧者の)作家であると思う。
恋多き「かわいい女」の生涯と作品は、現代のme too小説が色あせて見えるほどだ。親友だった平林たい子と合わせて、再評価されるべきだ。抜群の目利きだった三島由紀夫が、芙美子の短編集を編んでいるという。是非読んでみたい。
【引用終了】

下川正晴さんは8つほど上の、同じ鹿児島県人。毎日新聞でソウル支局長などを務め、退職後の今、すごい勢いで取材・執筆活動に取り組んでいる。韓国や北朝鮮の映画に詳しいなど、私とは興味の対象が必ずしも一致するわけではないが、戦争への関心という点では共通する。
三年前に、かつて福岡県筑紫野市にあった二日市保養所を取り上げた『忘却の引揚げ史』を出された。満州などから引き揚げる途中、ソ連兵らに強姦された女性たちの中絶を担った施設である。
保養所跡での慰霊祭と、博多での関連行事で二回お会いした。

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