嫌いな装飾古墳2022/12/07

いくら装飾古墳に嵌まっているからと言って、嫌いなものもある。

福岡県宮若市の竹原古墳である。

写真を見てもらうと分かるように、ひと目で朝鮮・中国系だ。
本を読むと「高句麗系」とされているようだ。

かの有名な奈良県明日香村の高松塚古墳に連なる系譜ということだろうか。

私も高松塚フィーバーというのは記憶にあり、太古の優れた人物像くらいにしか思っていなかった。

桂川町の王塚装飾古墳館を訪ねた折、テーマ3「装飾古墳の世界」に各地の代表的な装飾古墳の模型がずらりと並んでいた。
その最後を飾るのが高松塚古墳壁画なのだが、謎めいた面白い文様の純粋に日本的な装飾をずっと見てきた目には高松塚の異様さが際立ち、どうにも受け入れがたかった。

それと同じものを竹原古墳にも感じるのだ。

だから、このブログで竹原古墳を取り上げるつもりはなかったのだが、とある神社で竹原古墳に描かれたのと同じものを見て驚いた(写真右)。

翳(さしば)である。

いかにも朝鮮・中国的なものが、日本文化を象徴する神社にある。
なんか嫌だな。

竹原古墳は渡来人の墓なのだろう。
今のところそう書いた本は見当たらないが、渡来人のことは弥生以降、当然のように書いてあるから、当然、墓もあったはずである。

渡来人なら、漢字で被葬者名を書き残しそうなものだが…

※森浩一『僕と歩こう考古学の旅』によると、栃木県壬生町の富士山古墳からは「貴人にさしかけ太陽の光線をさえぎる翳(さしば)の埴輪」が出ているという。見てみたいものだ。

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